Googleディスプレイ広告では様々な機能がありますが、コンテンツターゲットについては初期のころからも実装されている機能で、非常に強力な広告配信方法となっています。リマーケティングやカスタムオーディエンスなどのオーディエンスターゲティングがなかったころからも活躍している、いわゆる古参ですね!
オーディエンス(興味関心)によるターゲティングが主流になっている現在ではコンテンツターゲットと聞いてもピンと来ない方もいるかもしれませんが、上手く運用することで成果を出すことができますので、今回はコンテンツターゲットのメリット・デメリットや設定方法について解説していきたいと思います!
コンテンツターゲットとは?Google広告の配信先をコントロールできる機能のひとつ
コンテンツターゲットとは、Googleディスプレイ広告のターゲティング機能の一つで、広告配信先をキーワードによってセグメントすることができます。キーワードは自由に入力ができますので、広告したい商品・サービスと関連性の高いキーワードを設定することで、広告の効果が高くなります。
例えば「不動産」というキーワードを設定すれば、広告の配信先は「不動産」をテーマにしたコンテンツとなります。不動産関連の広告をしたい場合には、このような設定が望ましいと言えます。
コンテンツターゲットの仕組み
コンテンツターゲットはGoogleが広告配信先のコンテンツを分析することで、ターゲティングが可能になります。誰もが知っている通り、Googleは検索エンジンを持っており、キーワードによるランキングの仕組みを構築していることからも、ウェブサイトのコンテンツ分析は最も得意としているところです。
Google広告で設定したキーワードとウェブサイトのコンテンツを照合することで、広告配信先が決定されます。キーワードと関連性の低い広告枠には配信されないため、キーワードによっては高い広告効果が期待できます。
広告枠を管理する3つのターゲティングのうちの一つ
Googleディスプレイ広告では、広告の配信先をコントロールする機能として、コンテンツターゲット・プレースメントターゲティング・トピックターゲティングの3つがあります。それぞれの特徴を踏まえて、戦略やターゲットにあった機能を使い分けるようにしてください。
これらの機能を活用して、広告配信先を最適化していくことが、デジタルマーケティングの成功に役立ちます。
デマンドジェネレーションキャンペーンやP-MAXでは設定不可
プレースメントターゲットはGoogleディスプレイ広告の機能となりますので、デマンドジェネレーションキャンペーンやP-MAXキャンペーンでは設定することができません。ただし除外の機能はありますので、配信したくないサイトやページがあればコントロールするようにしてください。
配信前に知っておきたいコンテンツターゲットのメリット・デメリット!
これからGoogle広告のコンテンツターゲットを利用して配信しようとしている場合には、そのメリット・デメリットを把握して、失敗することがないように運用してください。コンテンツターゲットは非常に強力な機能と言えますが、万能な機能ではありません。自社の広告に合った配信ができるかどうかチェックしておきましょう。
まず、コンテンツターゲットのメリットは以下の通りです。
キーワードに関連するウェブページに広告が掲載できる
コンテンツターゲットのメリットとして、設定したキーワードに関連する広告枠に広告が配信できるということが挙げられます。コンテンツターゲットと同じく、広告配信先をコントロールできるプレースメントターゲティングではドメインやページを指定しなければなりません。広告効果の高い配信先を見つけるのは非常に手間が掛かります。一方でコンテンツターゲットではキーワードを指定するだけなので、設定は簡単にできるでしょう。
自由にキーワードを設定できる
コンテンツターゲットで設定するキーワードは自由に入力して設定することが可能です。Google広告のトピックターゲティングでは決められたカテゴリーから選択する必要があり、自社の広告に合ったカテゴリーがなければ、あまり推奨されません。コンテンツターゲットであれば自由にキーワードを設定するだけで、関連するページに広告が掲出されるため、広告効果としても精度が高くなります。
キーワード毎に広告の成果を分析できる
コンテンツターゲットでは設定したキーワード毎に効果検証ができるのも大きなメリットです。コンバージョンが獲得できていない、クリック率が低いようなキーワードについては停止することで改善することが可能です。またコンバージョンが獲得できているキーワードについては類似するキーワードを追加で設定することで、さらに拡大することもできるでしょう。
次にコンテンツターゲットのデメリットは以下の通りです。
キーワードによっては配信先がなく、インプレッションが少なくなる
あまりにもニッチなキーワードでは合致する広告枠が少なくなるため、インプレッションは少なくなります。場合によっては配信もされないため、なるべく検索数が多いようなキーワードでコンテンツターゲットは設定するようにしましょう。
キーワードとの関連性が低い広告枠もある
キーワードとの関連性は高い場合もありますが、低い場合もあります。「不動産」というキーワードに対して住宅ローンや引っ越し関連の広告枠に掲載される可能性もあります。あくまでGoogleが判断した関連性をもとに配信先が決定されるため、配信結果を分析して対応していくことが重要になります。
簡単にできる!コンテンツターゲットの設定方法
Google広告のコンテンツターゲットを配信する流れとしては、キャンペーンの作成、広告グループの作成、広告の作成になります。キーワードは広告グループ単位での設定になりますので、それ以外は他のGoogle広告と同じになります。
キャンペーンの作成
キャンペーンの作成では、まずキャンペーンの目標を選択します。何を選択すれば分からない場合には、「目標を設定せずにキャンペーンを作成する」を選択してください。
続いてキャンペーンタイプで「ディスプレイ」を選択します。ディスプレイが表示されない場合には、戻ってキャンペーンの目標を変更してみてください。
キャンペーン名などは後から見て分かりやすい名称を入力しておくと良いでしょう。
地域やスケジュール、配信期間などの設定もキャンペーン単位で行うことができます。
次に予算や入札戦略を設定します。キャンペーンで設定できる内容は以上になります。
広告グループの作成
次に広告グループでの設定になります。
ターゲット設定では「キーワード」から追加していきます。
「キーワード」をクリックすると、入力画面が表示されますので、キーワードを設定していきます。あらかじめキーワード一覧をリストにしておくと良いでしょう。
最適化されたターゲティングについてはオンにすることで、設定したキーワードから拡張して配信がされるようになります。キーワード毎の成果を計測したい場合にはオフにしておくと良いと思いますが、オンにしておくことで広告のインプレッション数は増加する傾向にあります。
広告の作成
最後に広告の作成になります。Googleディスプレイ広告ではレスポンシブディスプレイ広告の入稿を推奨していますので、広告テキストや画像などを用意して設定を進めます。
Googleディスプレイ広告の入稿規定は下記を参照してください。
上手く広告運用するためのコンテンツターゲット活用方法
コンテンツターゲットだからといって特別な運用が必要なわけではありません。広告配信した後にレポートを分析して、よりよい成果につなげるための施策を考えていくようにしてください。とりわけ、コンテンツターゲットでは以下のような点を重視してみてください。
キーワード選定が運用の肝
コンテンツターゲットの広告運用はキーワード選定が肝になります。どのようはキーワードを設定するのかが、広告の効果を左右するため、キーワードの選定はしっかりと行うようにしましょう。検索広告を実施している場合にはコンバージョンが獲得できているキーワードを設定するのも良いでしょう。
定期的なキーワードの見直しを
コンテンツターゲットでコンバージョンが獲得できたら、関連するキーワードの追加を検討しましょう。反対にコンバージョンが獲得できずに広告費が消化されてしまうようであれば、キーワードの停止を検討してください。
プレースメントターゲティングも活用
コンテンツターゲットを配信すると配信先レポートが確認できるようになります。コンバージョンの獲得できているサイトはプレースメントターゲティングで指定して配信することで、より配信を強化することも可能です。
その他のターゲティングと掛け合わせる
コンテンツターゲットは興味関心やユーザー属性でも絞り込むことが可能です。ユーザー属性には年齢や性別はもちろん、世帯年収や子供の有無といったものもあります。あまり絞り込みすぎるとクリック単価が上昇したり、広告の配信ボリュームが大幅に減少したりしますので、適宜調整を行ってください。
まとめ
Googleディスプレイ広告のコンテンツターゲットについて解説しましたが、これらを理解して実行したからと言って必ずしも成功するわけではありません。しっかりとレポートの分析を行い、改善施策を実行していくことで成果につながっていきますので、初動の広告効果が悪いからと言っても諦めずにチャレンジしていくのも重要です。
近年ではユーザーの興味関心をもとにしたオーディエンスターゲティングが主流とも言えますが、ITPの問題により、広告枠をターゲティングしていくことが再注目されています。コンテンツターゲットの活用について、検討してみてはいかがでしょうか?
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