「ブランドパネルには数千万円かかる…」
実はそんな時代がありました。。。今ではブランドパネルでも少額の出稿も可能になり、予算の少ない中小企業でも取り組みやすくなっています。
今回の記事では「ブランドパネル(ブラパネ)」について解説していきます。入稿規定や設定方法についても紹介していますので、広告運用者も参考にしていただければと思います!
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ブランドパネル(ブラパネ)とは?日本最大級ポータルサイトのトップページに注目
ブランドパネルとは、Yahoo!JAPANトップページにある最上部の広告枠のことを指します。Yahoo!JAPANトップページには複数の広告枠がありますが、ブランドパネルはその中でも最も目立つ位置にあり、インパクトの大きい広告となります。
ブランドパネルについてデジタル広告業界では「ブラパネ」と略されることがあります。インターネット黎明期ではバナー広告の代名詞のように「ブラパネ」が使われていました。正式名称であるブランドパネルと言う人は、ほとんどいなかった印象です。
Yahoo!JAPANと言えば日本最大級のポータルサイトで、Yahoo!ニュースやYahoo!知恵袋など人気のサービスを有しています。日本にいる方であれば一度はアクセスしたことがあるのではないでしょうか。そのためアクセス数は非常に多く、広告枠としての価値が非常に高いものと考えられます。
ブランドパネルにはパソコン版(PC版)とスマートフォン版(SP版)があります。デバイスによって広告サイズが異なるため、見え方が異なります。
パソコン版(PC版)ブランドパネル
パソコン版(PC版)ブランドパネルでは、画面の右上に表示されます。近年ではスマートフォンを利用する人が多いので、パソコン版Yahoo!JAPANトップページへのアクセス数は減少していることが想定されますが、それでも一定の利用者がいます。そのため広告枠としての価値は高く、ブランディングとしても利用できるのではないでしょうか。
スマートフォン版(SP版)ブランドパネル
スマートフォン版(SP版)ブランドパネルでは、検索ボックスの下に表示されます。Yahoo!ニュースの最上部に表示される広告はプライムカバーと呼ばれ、ブランドパネルとは区別されています。
スマートフォン版(SP版)ブランドパネルには、ウェブ面とアプリ面があります。Google ChromeなどのブラウザでYahoo!JAPANにアクセスした人はもちろん、Yahoo!JAPANのアプリをインストールして起動した人に表示がされます。
Yahoo!JAPANトップページのアクセス数は公開されていないため、正確には把握できませんが、スマートフォン版についてもパソコン版と同様に利用者数は多く、非常に影響力のある広告枠となっています。
ブランドパネル(ブラパネ)にある予約型と運用型
ブランドパネルには予約型と運用型があり、広告の目的によって使い分けがされています。それぞれの特徴について抑えておきましょう。
予約型はインプレッション保証
ブランドパネルを含むYahoo!ディスプレイ広告には予約型の広告商品があります。予約型とは、あらかじめ決められたインプレッションを購入するタイプの広告のことです。インプレッション単価は固定となっているため、インプレッション数は保証されています。
クリック単価はクリック率によって異なるため、案件ごとに異なるものとなります。インプレッション数はほぼ変わらないため、クリック率が高いクリエイティブであるほど、クリック単価は低く抑えられることになります。
ブランドパネルの予約型商品には以下のようなものがあります。
※2024年3月~2024年9月
- ブランドパネル マルチデバイス
- ブランドパネル リッチフォーマット マルチデバイス
- ブランドパネル スマートフォン
- ブランドパネル スマートフォン カルーセル
- ブランドパネル PC
- ブランドパネル トップインパクト PC
- スペシャル商品
詳しいブランドパネルの媒体資料が必要な場合はお問い合わせください。
運用型はオークション制(入札制)
予約型がインプレッション保証であることに対して、運用型はオークション制(入札制)となるため、競合の入札状況によって配信量が変化します。簡単に言えば、競合よりも入札単価を上げることでインプレッション数が増加する傾向にありますが、単価は上昇することになります。
ブランドパネルのような人気の広告枠については競合する企業も多くなる傾向にあるため、運用型広告では単価が高騰しやすくなっています。そのため、想定していたよりも広告効果が得られなかったというような場合も考えられます。
一方で予約型とは異なり、最低出稿金額のような予算の条件はないため少額での配信をしてみて、効果検証をするということも可能です。
ブランドパネル(ブラパネ)の掲載料金
ブランドパネルの掲載料金は予約型と運用型で異なります。
まず予約型については広告商品によって異なりますが、都道府県でセグメントできるタイプの商品では最低利用料金10万円~発注することが可能です。基本的には地域のようなセグメントを追加することで、インプレッション単価は高くなります。
運用型については最低利用料金の定めはありません。先述した通り、オークション制となることから広告の競合性が高まると単価が上昇する傾向にあります。単価を低く抑えるためには、ターゲティングを絞りすぎず、広くリーチを獲得するようにしてください。
ブランドパネル(ブラパネ)のメリット・デメリット
ブランドパネルのメリットとデメリットを把握して、広告配信を検討する際の参考にしてみてください。
活用したい3つのメリット
まずはメリットについてです。主に以下の3つの点を考えていきます。
地域などのターゲティングができる
ブランドパネルでも様々なターゲティングが可能です。広告の効果を最大限に高めるためには、自社の顧客をしっかり分析して、広告配信に活かしていきましょう。ターゲティングの種類については、以下のようなものがあります。
- 地域
- 性別
- 年齢
- 興味関心
- 時間帯、曜日
それぞれの詳細については後述していきます。
信頼性の高い広告枠に掲載できる
Yahoo!ディスプレイ広告では提携するネットワークに広告が配信されるため、意図しない広告枠にも配信されている場合があります。広告効果に影響する可能性があるため注意しなければなりませんが、ブランドパネルであれば掲載箇所が明らかであり、そうした心配はありません。
視認性が高く、ブランディングに効果的
Yahoo!JAPANトップページにアクセスしたユーザーに対して、大きいサイズのクリエイティブが表示されるため、視認性が高く、商品やサービスの認知度を拡大するのに効果的です。つまりブランドパネルはブランディングをしたい広告主にとって価値の高い広告枠であると言えるでしょう。
注意するべき2つのデメリット
次にブランドパネルのデメリットについても考えていきます。
人気の広告枠のため、単価が高い
ブランドパネルは非常に人気の広告枠なので、予約型ではインプレッション単価が高く設定されており、運用型では入札単価を高く設定する必要があります。その他の広告枠と比較すると、単価が高くなりますので、期待した効果がでるかどうか見極めて実施するようにしましょう。
広告在庫数が少ないと十分な配信ができない
ブランドパネルの広告在庫数(PV数)は非常に多いといってもトップページのみになりますので、広告配信量は限られています。特にキャンペーンによる広告実施期間などの条件がある場合には、十分な配信ができるかどうか不透明になりがちです。予約型で在庫を早めに抑えるなどの対策が必要になるでしょう。
ブランドパネル(ブラパネ)で設定できるターゲティング
ブランドパネルでは以下のターゲティングが可能です。運用型では掛け合わせることができますが、予約型では設定ができないターゲティングもあります。
地域ターゲティング
ブランドパネルでは都道府県単位、もしくは市区町村単位でのターゲティングが可能です。運用型広告ではさらに半径指定もすることが可能です。
性別ターゲティング
ブランドパネルでは性別のターゲティングが可能です。男性向け、女性向けなどターゲットが明確になっているようであれば、設定しておくことで無駄な広告配信を抑制することができます。
年齢別ターゲティング
ブランドパネルでは年齢別のターゲティングが可能です。以下の区切りで設定をすることができます。
- 18歳~19歳
- 20歳~24歳
- 25歳~29歳
- 30歳~34歳
- 35歳~39歳
- 40歳~44歳
- 45歳~49歳
- 50歳~54歳
- 55歳~59歳
- 60歳~64歳
- 65歳~69歳
- 70歳以上
オーディエンス(興味関心)ターゲティング
ブランドパネルではオーディエンス(興味関心)のターゲティングが可能です。興味関心はあらかじめ用意されているカテゴリーから選択することになります。どのような興味関心を持っているユーザーに広告を配信すべきか、しっかりと検討して決めましょう。
サーチキーワード
ブランドパネルではサーチキーワード(ユーザーの検索履歴)のターゲティングが可能です。例えば過去に「不動産」と検索したことのあるユーザーにのみ、ブランドパネルで広告を配信することができます。
リターゲティング
ブランドパネルではリターゲティングの配信が可能です。リターゲティングは既に自社サイトに訪問したことがあるユーザーに広告を配信することができ、再訪問を促すことができます。訪問履歴があることから高い興味関心を持っていることが想定でき、再訪問させることで売り上げや問い合わせにつながりやすくなります。
時間帯・曜日別ターゲティング
ブランドパネルでは時間帯別・曜日別のターゲティングが可能です。営業日や営業時間に合わせて広告を配信したり、ターゲットがインターネットにアクセスする時間帯を狙って広告を配信したりすることで、広告効果が高まります。
ブランドパネル(ブラパネ)の入稿規定
ブランドパネルの入稿規定は以下の通りです。パソコン版・スマートフォン版および画像・動画がありますので、それぞれ確認して制作するようにしてください。
画像の場合
パソコン版ブランドパネル
アスペクト比 1:1
最小ピクセルサイズ 600×600px
ファイルサイズ 3MBまで
ファイル形式 .gif .jpg .png
スマートフォン版ブランドパネル
アスペクト比 16:9
最小ピクセルサイズ 640×360px
ファイルサイズ 3MBまで
ファイル形式 .gif .jpg .png
動画の場合
パソコン版ブランドパネル
アスペクト比 16:9または1:1
最小ピクセルサイズ 640×360pxまたは600×600px
ファイルサイズ 200MBまで
ファイル形式 MP4、MOV
音声コーデック AAC LC
動画コーデック H.264、H.265
最小映像ビットレート 1Mbps以上
最小音声ビットレート 128kbps以上
再生時間 最小5秒~最大60秒
スマートフォン版ブランドパネル
アスペクト比 16:9
最小ピクセルサイズ 640×360px
ファイルサイズ 200MBまで
ファイル形式 MP4、MOV
音声コーデック AAC LC
動画コーデック H.264、H.265
最小映像ビットレート 1Mbps以上
最小音声ビットレート 128kbps以上
再生時間 最小5秒~最大60秒
ブランドパネル(ブラパネ)の設定方法
続いてブランドパネルの設定方法について紹介します。予約型のブランドパネルについてはLINEヤフーのセールスパートナーのみ対応可能になるため、今回は運用型のブランドパネルの設定方法になります。
Yahoo!ディスプレイ広告の管理画面を開く
運用型ブランドパネルについてはYahoo!ディスプレイ広告の管理画面を使って設定をしていきます。まだ広告アカウントを開設していない場合には、以下からお申し込みをしてください。実際に広告配信がされるまでは無料で広告アカウントを作ることができますので、気軽に進めてみましょう。
キャンペーンを作成する
キャンペーンの作成に進むと、まずはキャンペーンの目的を選択します。
スマートフォン版ブランドパネルでは、いずれの目的を選択してもブランドパネルの配信は可能なので、広告の目的に応じて適切なものを選んでください。
パソコン版ブランドパネルでは、サイト誘導、コンバージョン、動画再生のいずれかを選択してください。
キャンペーンの目的を選択すると、次に必須項目となるキャンペーン名、日予算、期間、入札戦略の設定に進みます。特段の理由がなければ任意項目(フリークエンシー、URLオプションなど)はデフォルトのままで良いと思います。
広告グループを作成する
キャンペーンの設定が完了すると、次に広告グループの設定になります。広告グループではブランドパネル設定の肝になるプレイスメントターゲティングの設定をします。パソコン版とスマートフォン版で設定が異なるので注意が必要です。
パソコン版:https://toppage.yahoo.co.jp/bp
スマートフォン版:https://m.yahoo.co.jp/bp
その他のターゲティングについては希望するものを選択してください。
広告を作成する
広告設定では「バナー広告を追加」を選択します。その他にレスポンシブ、カルーセル、テキストがありますが、今回はブランドパネルになりますので設定不要です。(※スマートフォン版ブランドパネルではレスポンシブの設定も可能)
バナー広告の設定画面では画像と動画を選択することができますので、配信したいクリエイティブの方を選んで管理画面へアップロードをしてください。
最後にブランドパネルをクリックしたときの最終リンク先URLを設定して完了です。
ブランドパネル(ブラパネ)を活用するべき企業・広告主
以下では、ブランドパネルはどういった広告主に向いているのか、活用するべき企業について解説します。
自社の商品やサービスを多くの人に知って欲しい企業
日本最大級のポータルサイト「Yahoo!JAPAN」トップページに掲載されることで、より多くのユーザーに商品やサービスが認知されることになります。まだ世の中で知られていない新しいサービスのような場合にはブランドパネルが有効に機能すると言えるでしょう。
ユーザーの心に残る影響力の大きい広告を出したい企業
通常のバナー広告は意識してみる場合は少なく、あまり記憶に残らないこともあります。その点、ブランドパネルは「Yahoo!JAPAN」トップページにアクセスしたときに最初に表示される広告になりますので、ユーザーの心に残りやすいものとなり、影響力は大きいと考えられます。
まとめ
ブランドパネル(ブラパネ)について詳しく解説をしましたが、「Yahoo!JAPAN」トップページに少額で掲載できることを知らなかったという方もいるのではないでしょうか?特に商圏の限られている商材の場合でも、地域ターゲティングすることで少額でもしっかりとターゲットにリーチができることを知っておいていただければと思います!