Google広告にはなくて、Yahoo!広告にはある「広告アクションユーザー」へのターゲティング配信、みなさんは既に活用されていますか?Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)では、新しいターゲティング機能をリリースしています。
広告アクションユーザーとは?リターゲティングに代わる新ターゲティング手法
広告アクションユーザーとは、Yahoo!ディスプレイ広告で実施した広告に対してアクション(広告クリック、動画視聴、コンバージョン)を実行したユーザーに再度広告を配信するターゲティング機能です。リターゲティングと似ているターゲティングではありますが、実際には大きく異なります。
リターゲティング広告との違い
リターゲティング広告はサイト訪問者にサードパーティークッキーを付与することで広告配信対象となりますが、これらのテクノロジーはプライバシー保護の観点から規制されるようになりました。そのため、リターゲティング広告の効果は悪化してしまい、より高い精度のターゲティング広告が求められています。
そのような中で、広告アクションユーザーは媒体(Yahoo!)が保有しているデータを利用できることから、リターゲティング広告のように大きな規制を受けることなく、精度の高いプロモーションが可能となります。またサイト訪問だけではなく、動画視聴やコンバージョンについてもリストとして蓄積ができる点も大きな違いです。
リターゲティング広告については下記の記事をご覧ください。
リターゲティングタグの設置が不要
リターゲティング広告の場合、サイトへのリターゲティングタグの設置が必要になりますが、広告アクションユーザーへの広告配信の場合、タグの設置は不要となります。ただし、広告アクションユーザーのリスト蓄積のために、事前にその他のYDAの広告配信が必要であるため、時間や広告費が掛かってしまいます。
データの有効期間は1日~90日で任意設定
広告アクションユーザーのデータ利用可能な期間は90日間までとなっています。1日~90日間までは自由に設定することができ、広告接触期間(リーセンシー)が短いほど、ユーザーの興味関心度は高く、コンバージョンなどの成果が高くなりやすいと言えます。
広告アクションユーザーを活用する最大のメリット
オーディエンスリスト「広告アクションユーザー」について資料より抜粋
広告アクションユーザーを活用する最大のメリットは、iOSユーザーへも広告が配信できるという点です。プライバシー保護によりリターゲティング広告が規制される多くはiOSユーザーです。日本ではiPhoneのシェアが高く、影響も非常に大きいと言えるでしょう。
広告アクションユーザーを活用することで、しっかりiOSユーザーにもリーチができますので、高い効果が期待できるでしょう。
3つの広告アクション種別
広告アクションユーザーでは、広告クリック、コンバージョン、動画視聴の3つの広告アクション種別から広告を配信したいユーザーを絞り込むことができます。
広告クリック
広告アクション種別の「広告クリック」はYahoo!広告で配信された広告をクリックしたユーザーをターゲティングリストにします。Yahoo!広告で配信された広告のみになりますので、それ以外の広告(Google広告やMeta広告な祖)はもちろん対象外です。
コンバージョン
「コンバージョン」は広告をクリックした後にコンバージョンに至ったユーザーをターゲティングリストにします。「コンバージョン」には推定コンバージョンも含まれ、その他の補完コンバージョンも含まれます。
動画視聴
「動画視聴」はYDA動画広告を視聴したユーザーをターゲティングリストにします。動画視聴はどのくらい視聴したかで更に細分化してリストにすることが可能です。
特に最後まで動画広告を視聴した=再生完了となったユーザーは興味関心度が高いことが想定されるため、広告を再度配信することで高い広告効果が得らえるでしょう。
広告アクションユーザーの広告配信方法
広告アクションユーザーに広告を配信するためには大きく3つのステップがあります。
広告アクションユーザー以外のYahoo!広告を実施
まずはYDAで広告を配信します。YDAでは広告アクションユーザー以外のオーディエンスリストターゲティング、プレイスメントターゲティングやコンテンツキーワードターゲティングがあります。その他に地域や年齢などを指定してターゲットとなるユーザーに広告を配信します。
広告アクションユーザーのリスト作成
次に広告アクションユーザーに広告を配信するためにはリストの作成が必要になります。注意しなければならない点として、最初のステップの設定した広告が配信された後にリストを作成してもユーザーが蓄積されることはありません。広告の配信前、もしくは直後に広告アクションユーザーのリスト作成を行いましょう。
ターゲティング設定および入稿
最後にキャンペーンの作成、広告グループの作成、広告クリエイティブの入稿へと進みます。広告アクションユーザーのターゲティング設定は広告グループのオーディエンスリストから設定します。
広告アクションユーザーの活用方法
広告アクションユーザーはリターゲティングの代替として利用することができますが、リターゲティング広告ではできない活用方法もチェックしておきましょう。
動画視聴ユーザーへのリターゲティングによるCV獲得促進
動画視聴ユーザーをオーディエンスリストにできるのが広告アクションユーザーならではの活用方法です。動画視聴ユーザーは広告をクリックしていない、つまり、ウェブサイトには訪問していないので、リターゲティング広告ではリーチできないユーザーに対しても広告が配信できるようになります。
一般的にYDAのクリック単価は数十円程度になりますが、動画視聴単価は数円程度になります。つまり、広告クリックよりも少ない広告費でオーディエンスリストを溜めることができ、広告アクションユーザーへの配信が効率的に行えます。
コンバージョンユーザーへのリターゲティングでリピート促進
リピートやアップセルを目的にコンバージョンユーザーに配信するのも効果的です。広告アクションユーザーにおけるコンバージョンユーザーには推定や補完も含まれるため、リターゲティング広告よりも多くのユーザーにリーチすることが可能です。
商品を購入したコンバージョンユーザーに対して1週間後や1か月後にリーチすることでリピート購入を促すことができますし、Aという商品を購入したコンバージョンユーザーに対してBという関連商品の広告をすることで売上増加につながります。
広告アクションユーザーの運用上の注意点
広告アクションユーザーの設定するにあたり、気を付けていただきたい注意点もあります。
先に広告アクションユーザーの設定をしておく
広告アクションユーザーのリスト作成は、対象となる広告の配信前に済ませておく必要があります。リスト作成の前に配信された広告はオーディエンスの対象にならないため、注意しておきましょう。
ユーザーサイズは1,000以上で配信できる
広告アクションユーザーで配信できる最小サイズは1,000となりますので、広告クリックでは単純に1,000以上のクリックが必要になります。クリック単価が50円とすれば、1,000クリック×50円=5万円程度の広告費が事前に必要になるということになります。
まとめ:広告アクションユーザーを活用して、精度の高い広告を配信しましょう
YDAでは「広告アクションユーザー」という新しいターゲティング機能により、広告クリック・動画視聴・コンバージョンといったアクションを実行したユーザーに効率よくリーチできるようになっています。
ITP(Intelligent Tracking Prevention)によるクッキーの規制が進む中で、こうした機能を上手く活用することで効率の良いプロモーションが可能になります。
「広告アクションユーザー」の活用を含め、効率的なリターゲティング広告の配信に興味がある方は株式会社ワンエイティに是非お問い合わせください。