今回の記事ではリスティング広告で頻出するマーケティング用語「CPC」について解説します。マーケティング用語には似たような意味や単語が沢山ありますので、混同しないようにしっかりと覚えるようにしましょう。
特に「CPC」は基本的な単語になりますので、これからデジタルマーケティングを始めようとしている方は必ず知っておくようにしてください!またCPCの目安や相場、CPCを下げる方法、CPCが高騰する要因なども紹介していますので、既にリスティング広告などを運用する中で課題がある方も是非ご覧ください。
CPC(クリック単価)とは?
CPCとは、Cost Per Clickの頭文字を取った言葉で、1クリックあたりの広告費を意味しています。日本語ではクリック単価と呼ばれます。
読み方
シーピーシー
同義語
クリック単価
関連語
- CPM(シーピーエム)
Cost Per Milleの頭文字。広告表示1,000回あたりの広告費を意味しています。 - CPA(シーピーエー)
Cost Per Acquisitionの頭文字。1コンバージョンあたりの広告費を意味しています。 - クリック課金
クリックされた時に広告費が発生する広告モデルのことです。 - PPC(ピーピーシー)
Pay Per Clickの頭文字。クリック課金と同義です。
CPC(クリック単価)にも種類がある!それぞれの違いをチェック
単純にクリック単価と言っても、いくつかの種類があります。それぞれの違いを理解して使い分けられるようにしましょう。
平均クリック単価
広告のクリック 1 回に対して請求された金額の平均値です。平均クリック単価(平均 CPC)は、クリックの合計費用を合計クリック数で割って算出されます。
上限クリック単価
広告の 1 回のクリックに対してお支払い可能な上限額として設定する入札単価です。
拡張クリック単価(eCPC)
拡張クリック単価は、広告主様のウェブサイトでユーザーが商品を購入したり、コンバージョンを達成したりする可能性が高い(または低い)と判断した場合、手動で設定した入札単価を自動的に調整します。
CPC(クリック単価)を求めるための計算式
CPCは、下記の計算式で求めることができます。※平均クリック単価の計算式となります。
広告効果を左右するCPC(クリック単価)の重要性
CPC(クリック単価)の目安や価格相場
リスティング広告
ディスプレイ広告
SNS広告
リスティング広告におけるCPC(クリック単価)を下げる5つの方法
CPCはリスティング広告では重要な指標であり、なるべく低く運用すると良いでしょう。以下ではリスティング広告のCPCを下げる3つの方法を紹介します。
入札単価を下げる
リスティング広告は入札制となっているため、上限の入札単価を下げることでCPCを抑えることができます。ただし、入札単価を低くしすぎてしまうと競合とのオークションに勝つことができず、インプレッションが発生しなくなりますので注意が必要です。
近年では自動入札が主流になっていますが、CPCが高い場合には入札戦略の見直しも必要になります。手動入札に切り替える、あるいは上限入札単価の設定できる入札戦略に切り替えるなどの対応をしましょう。
キーワードを変更する
リスティング広告ではキーワードによってCPCが異なります。人気のあるキーワードは競合とのオークションが激しくなるため、CPCが高くなる傾向にあります。反対に人気のないキーワードはCPCが低くなる傾向にありますので、狙い目のターゲットとなります。
品質スコアを高める
リスティング広告のクリック単価は入札によって決定されますが、その他にも品質スコアが重視されます。品質スコアを改善することで、他社よりもオークションを有利にすることができ、クリック単価を抑えることにつながります。
品質スコアについては下記の記事で詳しく解説しています。
広告アセット(広告表示オプション)を追加する
リスティング広告では広告アセット(広告表示オプション)を追加することでCPCを抑えることにつながります。またCPCだけではなく、CTR(クリック率)やCVR(コンバージョン率)の改善にもつながります。
広告アセットはいくつか種類がありますので、できるだけ設定するのが望ましいと言えます。特にサイトリンクやコールアウトはテキストベースで追加しやすいので、CPCを抑える施策としては導入しやすくオススメです。
複数の広告媒体を利用する
日本の検索エンジンではGoogleが最も主流ですが、Yahoo!JAPANの利用者も一定数います。リスティング広告もGoogle広告のみではなく、競合の少ないYahoo!広告を利用することでプロモーション全体を考えた時にCPCを下げることにつながる可能性があります。またYahoo!広告の配信先にはMicrosoftのBingも含まれますので、高い広告効果が期待できます。
リスティング広告は検索ユーザーにリーチできることから広告効果が高く、競合とのオークションによってCPCが高くなりやすいウェブ広告となっています。ディスプレイ広告やSNS広告の方が広告在庫が多く競合との過度な入札競争になりにくいことから、CPCは低くなりやすいと言えます。
ディスプレイ広告については下記の記事をご覧ください。
CPC(クリック単価)が高騰してしまう具体的な原因と対策
CPCが高騰してしまう要因はいくつかあります。
入札戦略をコンバージョン最大化にしている
入札戦略には「コンバージョン最大化」がありますが、上限の入札単価が決められていないので、CPCは高騰してしまう場合があります。特にコンバージョンのデータが少なく蓄積されていない場合には、キャンペーンの日予算内で高い入札単価でオークションに参加してしまうことがあります。
コンバージョンのデータが溜まっていない場合には、手動入札かあるいは上限の入札単価を設定できる入札戦略を設定するとCPCの高騰を防ぐ対策になります。
ユーザーの検索意図と異なるキーワードで入札している
ユーザーは目的をもって検索をしていますが、その意図と異なるリスティング広告が表示されている場合、コンバージョン率の低下を招くばかりか、CPCが高騰する原因となります。これは広告の品質スコアが低くなっていることに大きく影響しています。
ユーザーファーストという言葉がありますが、まずは検索ユーザーがどのような意図をもって、それらのキーワードを検索しているのかを考えましょう。そして、そのニーズを満たせるようなコンテンツを提供をするようにランディングページを工夫すると良いでしょう。
まとめ
CPC(クリック単価)について詳しく解説しました。CPCはデジタルマーケティングにおいては重要な指標であり、低く保つことでクリック数を増加させることにつながります。
一方でただ低ければ良いわけではなく、プロモーションの目的に応じて、適正なCPCに調整することが大事になります。CVRやCPAなどその他のKPIも確認しながら、自社のビジネスに合った広告配信ができるようにしましょう!