Web広告・デジタル広告では様々なターゲティングがあります。ターゲティングによって広告配信対象が絞られるため、広告商材とマッチしていれば高い広告効果が期待できます。逆に言えば、適切なターゲティングができなければ期待しているほどの広告効果が得られず、広告費が無駄になってしまいます。
今回の記事では、より自由度が高くターゲットを絞り込むことができる「キーワードターゲティング」について紹介します。自由度の高いターゲティングであることから、適切なキーワード選定が成功の鍵となります。広告プラットフォームごとの特徴を踏まえて、キーワードの設定を行うようにしましょう。
キーワードターゲティングとは?
キーワードターゲティングとは、キーワードを元にユーザーを絞り込むターゲティング広告のひとつで、任意のキーワードを設定できることから自由度の高いWeb広告の配信が可能となります。
厳密に言えば「キーワードターゲティング」として明確に定義できるものはありません。リスティング広告も検索キーワードをターゲティングしますが、ここでは特にディスプレイ広告のターゲティングにキーワードを用いているものの総称としています。
また、キーワードターゲティングは広告枠をターゲティングするものと行動履歴をターゲティングするものに分類されます。
広告枠をターゲティングするコンテンツキーワードターゲティング
設定したキーワードに関連するサイトや記事の広告枠に配信するキーワードターゲティングを「コンテンツターゲット」「コンテキストターゲティング」と呼びます。特にGoogle広告ではクローリング技術を活かした精度の高い広告配信が可能となっています。
行動履歴をターゲティングするサーチキーワードターゲティング
設定したキーワードに対して興味関心を持っているユーザーに対して広告配信をするキーワードターゲティングもあります。特にYahoo!広告では検索履歴をターゲティングするサーチキーワードターゲティングが知られています。※ただし、サーチキーワードターゲティングは既に機能提供を終了していますので、現在は高度なセグメントを利用します。
オーディエンスカテゴリーとは?
キーワードターゲティングとは異なり、媒体や広告プラットフォームで用意されているカテゴリーを設定するターゲティングはオーディエンスカテゴリーと呼ばれています。オーディエンスカテゴリーのカテゴリー数は非常に多くありますが、キーワードターゲティングの方がカスタマイズ性が高いと言えるでしょう。
広告プラットフォーム別キーワードターゲティング一覧
キーワードターゲティングはオーディエンスカテゴリーにないような精度の高いターゲティングをすることができます。キーワードターゲティングができる広告プラットフォームをまとめていますので、参考にしてみてください。
Google広告・コンテンツキーワードターゲティング
コンテンツ ターゲットは、キーワード ターゲット型の広告(別名「自動プレースメント」)を Google ディスプレイ ネットワークのサイトとマッチングするために使用されます。 このターゲット方法では、宣伝する商品と関連性の高いユーザーに有益な情報を提供してアピールできるため、費用効果の高いコンバージョンの獲得を目標とする場合に適しています。
Google広告のコンテンツキーワードターゲティング(コンテンツターゲット)は、キーワードによって広告枠を絞り込む機能です。ニッチなキーワードを登録してしまうと、十分な広告配信がされない場合があるため注意が必要です。
複数のキーワードを一括で登録できるため、あらかじめキーワードをリストアップしておいて、まとめて設定すると良いでしょう。キーワード毎にレポートを確認できるため、より成果の高いキーワードを残して改善していくことも可能です。
Google広告・カスタムセグメント/カスタムオーディエンス
カスタム セグメントを使用すると、関連性の高いキーワード、URL、アプリを入力することで、最適なオーディエンスにアプローチできます。
カスタムセグメントではキーワードの他に、URLやアプリの登録もできます。特定のURLに対して興味を持っているユーザー、もしくはアプリに対して興味を持っているユーザーに対して広告の配信が可能です。
Yahoo!広告・コンテンツキーワードターゲティング
広告が表示される掲載面を指定するターゲティングの一つです。広告を配信したい、または配信除外したいウェブページやアプリのコンテンツ(記事)の内容をキーワードで指定してコンテンツキーワードリストを作成し、広告の配信先を制御します。
Yahoo!広告のコンテンツキーワードターゲティングは、Google広告のコンテンツキーワードターゲティングとほぼ同じ機能です。類似している広告メニューとはいえ、配信面は異なるため、ディスプレイ広告でリーチを広げていきたい場合には併用すると良いでしょう。
Yahoo!広告・高度なセグメント(旧サーチキーワードターゲティング)
「高度なセグメント」は任意のフリーワードを入力し、フリーワードを基にして、 機械学習で最適なユーザーリストが作成されます。
Yahoo!広告の高度なセグメントは機能がアップデートされ、キーワードだけではなくURLのターゲティングも可能になりました。指定したURLに興味関心のあるユーザーに対して広告を配信することができます。
X広告
利用者の検索クエリ、最近のポスト、および最近反応を示したポストのキーワードに基づき、X利用者に広告を表示することができます。このターゲティングオプションにより、関連性が最も高い利用者にリーチし、エンゲージメントを促して、コンバージョンを向上させる絶好のポジションを確保できます。
X広告のキーワードターゲティングが利用できる広告プラットフォームのひとつです。その他にもX広告ならではのターゲティング機能がありますので、ご興味のある方は調べてみてください。
その他のキーワードターゲティング
上記の他にもキーワードターゲティングができる広告プラットフォームはありますので、お問い合わせください。
下記のフォームよりお問い合わせください。
キーワードターゲティングの広告運用ポイント
キーワードターゲティングで成功を収めるためにはキーワード選定が重要になります。以下のポイントに注意して設定をするようにしましょう。
関連性の高いキーワードを設定する
広告が表示されるキーワードは、自社の商品やサービスとの関連性が高いものを選ぶことが大前提です。例えば、飲食店の広告で「ランチ 東京」などの具体的な検索意図がわかるキーワードを選ぶことで、関心のあるユーザーに効率よくリーチできます。漠然としたワードよりも、意図が明確なキーワードを優先しましょう。
複数のキーワードを登録して効果を検証する
初期段階では、複数のキーワードを組み合わせてテスト運用を行い、それぞれのパフォーマンスを比較することが重要です。反応が良いキーワードに予算を集中させ、成果の出にくいキーワードは削除・修正していきましょう。継続的なデータ分析と改善が、広告運用の鍵を握ります。
ニッチなワードを設定する(ある程度のボリュームが必要)
競合の多いビッグキーワードはクリック単価も高くなりがちです。そこで、ニッチだが需要のあるロングテールキーワードを狙うことで、費用対効果を高めることができます。ただし、まったく検索されないキーワードでは意味がないため、一定の検索ボリュームがあることも確認しましょう。
ネガティブなキーワードを除外設定する
不要なクリックを防ぐために、ネガティブなキーワードの設定も忘れずに行いましょう。たとえば、「事故」「事件」「訴訟」などの意図しないキーワードに関する記事に広告が表示されると、費用が無駄になる可能性があります。広告の目的に応じて、表示させたくないコンテンツに関するキーワードを除外設定しておきましょう。
まとめ
キーワードターゲティングは、Web広告ならでは機能であり、精度の高い広告配信が可能になりますので、上手く活用するようにしましょう。また、選定の精度と運用の柔軟性が成果に直結する広告手法です。関連性・検証・ニッチ戦略・除外設定の4つの視点を意識して、効果的な広告運用を実現しましょう。地道な改善と最適化が、コンバージョン率やROI向上に繋がります。